MEDICAL

インタビュー

「すぐ診る・すぐ帰れる」があたりまえの医療へ —— 時間資産を守るクリニックを仲間と一緒に育てたい

春日すぐファミリークリニック

院長

織田 兼知

医師 13年目(※2025年現在)

2024年9月〜 春日すぐファミリークリニック(リベ大クリニック福岡院) 開院

専門分野

内科・救急科(内科/外科/小児科)

歯科医師の家系に生まれ幼い頃から医療が身近だった織田先生。「全身を診られる医師になりたい」と研修医としてスタートを切り、内科を8年、救急を3年経験。内科・外科・小児科の初期診療から紹介まであらゆる経験を積まれてきました。そんな中、新たな挑戦の場として選んだのがリベラルアーツクリニックグループ。「患者さんの期待に応えるのがやりがいです」—— そう笑顔で語る朗らかな織田先生に開業のきっかけや想いを伺いました。

患者さんの時間資産を大切にできるクリニックをつくりたい

Q.リベラルアーツクリニックグループで開業したきっかけは?

これまで600床を超える大規模な病院で働いていました。救急・内科・外科・小児科と幅広く経験を積み、初期診療から重症化リスクの判断、専門医への紹介ノウハウまで、多くの知見を身につけられる機会に恵まれたと思っています。やりがいをもって医療に向き合う日々でした。

ただ、その中で課題に感じていたのが「患者さんが診察にたどり着くまでの障壁の多さ」です。大きな病院では紹介状が必要だったり、受付・問診・検査などに時間がかかり、診察までに1〜2時間以上かかることもあります。診察後も会計で待たされ、軽症の風邪であっても帰宅までに数時間かかることは珍しくありません。

こうした背景には「かかりつけ医がいない」という要因があります。実際、「大きな病院のほうが安心できる」「どこに行ったらいいかわからない」といった理由で最初から大きな病院に行く患者さんが多い傾向にあるんです。すると大きな病院に軽症患者が集中し待ち時間が増え、重症患者への対応も圧迫してしまう…。また、ITで効率を上げようとも大きな病院はシステムが複雑です。電子カルテ一つ変えるだけでも全国の系列病院に影響が出るため一朝一夕には改善できません。

「地域のクリニックが軽症患者を担う仕組みが広がれば、大きな病院は重症患者に集中でき、患者さんの時間資産も守れるのに」
そんな想いを抱きながらも自分一人の力では限界があり、歯がゆさを感じていました。

そんなときに出合ったのがリベラルアーツクリニックグループです。大きな病院の待合室で何時間も座って待つ患者さん、発熱した小さなお子さんと一緒に混雑した空間で長時間過ごさなければいけない親御さん —— そういった現実に自分なりの形で応えたい。その想いをここでなら実現できると思えました。

Q.「実現できる」と思えたのは、なぜですか?

まず1つ目に、リベラルアーツクリニックグループはクリニック数の増加を目的にしていません。それよりも医療の質にこだわり、困っている人に寄り添うことを大切にしています。

そのうえ、患者さん一人ひとりにしっかり向き合って信頼を積み重ね、その結果としてクリニックの収益が生まれ、スタッフにもきちんと還元される仕組みを大事にしています。患者さんの健康資産に貢献しながら、働く人たちも笑顔でいられる —— そんなバランスのとれた医療を目指す風土を感じ、開業する価値があると思いました。

2つ目は、IT活用に関するノウハウが豊富なこと。患者さんの時間資産を大切にする環境づくりができると思えました。その中には働く側にとっても無駄のない仕組みを整えるナレッジもあり、医療の質と働きやすさの両方を追求することができると感じました。

3つ目は、同グループの軸がぶれない安心感です。創設の発起人となったリベラルアーツ大学の両学長は医療に対する信念を一貫して持ち、どんなときも姿勢が変わりません。「儲かりそうだから方向性を変える」ということも一切なく、総合診療の意義や重要性にも深く理解を示してくださっています。そういう人のもとで働けることが大きな安心感につながっています。

Q.クリニックの立ち上げ期間はどうでしたか?

立ち上げ期間は正直、大変でしたね。というのもテナント探しから始まるんです。一般的にはあらかじめ用意された場所や閉院予定のクリニックでスタートするケースが多いですが、同グループでは場所を決めるところから権限をもたせてくれます。大変ですが、その分、納得したうえで開業準備を進められました。信頼をベースに裁量をもたせてもらえるので「ゼロからつくる経験」ができたのは有意義でした。

Q.開業した今の気持ちを聞かせてください

2024年9月にリベ大クリニックの福岡院として『春日すぐファミリークリニック』を開業してから、毎日楽しいです。紹介しやすい状態をつくれるよう週1回は総合病院へ外勤に出ているのですが、クリニックで得られること、外勤で得られることがそれぞれあり、自身の経験値を蓄積させながら楽しく働けています。

今後も患者さんの時間資産を守り、信頼されるかかりつけ医を目指して努力を続けていきます。そして、地域のクリニックと大きな病院がそれぞれの強みを活かして連携できるような医療の形を目指していきたいです。

患者さん想いのスタッフと地域に根ざしたクリニックへ

Q.クリニックの雰囲気やスタッフとの関係性は?

スタッフ同士の仲はとても良いです。みんなが一つの目標に向かっていて、それぞれの役割を大切に働いています。最近では、新しく入職された先生がラジオ体操好きということで、お昼にスタッフたちがみんなで体操している姿が微笑ましいです。オンとオフを切り替えながら、和やかな雰囲気の中で仕事をしています。

院長として心がけているのは、スタッフ一人ひとりが主体的に力を発揮しやすい環境をつくること。「もっと良くできるかも」と感じたことがあれば誰でも提案でき、みんなで相談できる雰囲気づくりをしています。実際、開業後も何度も話し合いを重ねてクリニックの環境や仕組みをアップデートしてきました。

Q.どんな改善を行ったのでしょうか?

たとえば、待合室を大胆にリニューアルしたことがあります。当クリニックでは開院当初から、発熱患者さん専用の「発熱外来用の待合室」と、お子さん連れでも安心な「キッズルーム」を設置していました。ですが、開院してみると来院されるお子さんが発熱されているケースが多く、狭い待合室のなかで泣いてしまう子もいて頭を悩ませていました。さらにインフルエンザの大流行も重なり、発熱外来用の待合室だけでは対応しきれない状況に…。

そこで、内科・外科の待合室として使っていた広いスペースを発熱患者さんのための待合室に転用することにしました。スタッフ全員で協力し1日で模様替えを実施。現在は、大人も子どもも安心して過ごせる広々とした発熱患者さん専用の待合スペースになりました。

ほかにも、開業してから「自転車で来る主婦の方が多い」という実態がわかり、新たに駐輪場を設置しました。地域に根ざしたクリニックとして「あったらいいな」にどんどん応えていけるよう、今後もクリニックのみんなと一緒にアップデートを続けていきます。

「患者さんの時間」も「仲間の時間」も支えられる医師へ

Q.今後の展望を教えてください

「すぐ診る、すぐ帰れる、必要ならすぐ紹介する」を目標に掲げ、親子三世代が通いやすいファミリークリニックを目指しています。まずは患者さんが気軽に来られて、スムーズに診療を受け、すぐに家に帰れる心地よい体験を続けていけるよう基盤を整えていきたいです。また地域に根ざすクリニックであり続けるためには、10年以上かけてクリニックの信頼を積み重ねることが大切です。患者さんからの信頼をコツコツと貯め、次の世代へしっかりバトンをつなげたいと考えています。

個人的な想いとして、いつか全国のリベラルアーツクリニックグループを巡るフリーランス医師として活動できたらいいなと考えています。院長という立場はどうしても忙しく、まとまった休みを取るのが難しいこともあります。だからこそ、僕が1週間そのクリニックに入って患者さんを診る間に、院長にはしっかり休んでもらう。そんなサイクルができれば、働くスタッフにも患者さんにも安心が広がるはずです。自分の時間を使って、患者さんの時間も、仲間の時間も支える。そんな関わり方ができたら嬉しいですね。

Q.応募を検討されている方にメッセージをお願いします!

病院で働くうえでは「経験年数の多さ・手技の習熟度・専門医の資格」が重視されます。もちろんそれらは大切ですが、リベラルアーツクリニックグループではそれ以上に「患者さんが求めていることを感じ取り、心に寄り添った医療を届ける姿勢」を大事にしています。患者さんを第一に考え、仲間と協力してよりよい医療を目指していける方と一緒にグループを盛り上げていけたら嬉しいです。

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